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♪みんなで眠ろう、ゲゲゲのゲ

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さて……。

 

春眠暁を覚えず……という言葉が似合う季節になってきましたが、先日の『日本経済新聞』(06年3月9日付)に「睡眠をないがしろにする人は、長生きできません」というインタビュー記事が載っていました。

 

人は1日4時間眠ればよい……とか、6時間で十分……とか、いやいや8時間は本当は必要……などと、睡眠時間についてはいろいろな説を耳にしますが、このインタビューを受けた人はすごいんですよ、毎晩10時間眠っている!

 

私ごとで恐縮ですが、私は、土日祝日も実は残業をしている人間なんです。(正月三が日もリエさんとこの番組をやりましたけれども)、その代わりに、8時間以上の睡眠を、1週間のうちに2~3日、連続してとる……ってことを、やってるんです。

 

ですから、このインタビュー記事を読んで、思わず膝を叩きました。

 

インタビューを受けた人物は、『ゲゲゲの鬼太郎』でおなじみの漫画家・水木しげるさんです。水木さんは、眠ることに極めて貪欲な人生を送ってきたそうです。

 

水木氏は、ご自分の半生を振り返って、《睡眠至上主義》とさえ、おっしゃっています。

 

そのおかげで、84歳になったいまでも、元気満々だそうです。

 

水木さんは子供の頃から、親があきらめるほどの《眠り好き》だったために、幼稚園にも行かせてもらえず、1年遅れて小学校に入ってからも、ゆっくり寝て、腹一杯朝御飯を食べてから登校するので、水木さんにとってのその日最初の授業は、きまって二時限目だったそうです。

 

その結果、小学校では一時限目に授業がある「算数」はいつも零点。卒業後、なんとか、大阪の印刷屋に住み込みで就職できたものの、朝はどうしても寝ぼけ状態なので、寝ころんで朝刊を読んでいた社長の頭を踏んづけてしまって、すぐにクビ。軍隊では、朝の点呼に終始遅れて、殴られ通しだったそうです。

 

それでも、水木さんは、ご自分の《睡眠至上主義》を転向しませんでした。

 

軍隊時代は、ラバウル(パプアニューギニア)に送り込まれました。激戦地だっただけに、左腕を無くす大けがもしましたが、水木さんは、現地の人々を、大地とともに生きる人々……という尊敬の念を込めて「土人」と呼び、うらやんでいたそうです。なぜなら、その「土人」の皆さんは、戦争などどこ吹く風の風情で、悠々と昼寝をしていたからだそうです。

 

しかし、漫画家になってヒットを飛ばし、売れっ子になった40歳過ぎから、水木さんに「本当の受難」がやってきました。
こう振り返っています。

 

「忙しくて忙しくて、眠る時間がないのです」「多忙すぎると、絶世の美女にも心が動かなくなります。ご馳走なんか食べている暇がなくて、インスタントラーメンばかり。かといって、さぼるとお金は逃げていく。売れっ子漫画家になれば幸せになる……というのは、はかない幻想でした。好きなだけ眠らずして、何が幸せか!」

 

そこで、水木さんは、思いきって仕事を減らし、1日10時間寝ることにこだわったそうです。
そして、こんな幸福論を展開なさっています。

 

「自分の幸福は、自分で追究しないといけません。我が道を行くわけです。他人の知恵を使おうとするからいかんので、借り物の知恵は、カスです」「あきらめも肝要です。欲望にはきりがないから、自分で幸せのレベルを決めておく。どこかで、線を引かなければダメです。幸福を渇望して幸せ、幸せ……と叫びすぎると、小さな幸せは驚いて逃げてしまう。ほんの少しの幸せを感じて味わう能力が、大事です。幸福が欠乏したら、自分で補充すればいい」

 

……では、どのようにして、幸福を補充すればよいのでしょうか。
そんなインタビュアーの問いに、水木さんは、こう答えています。

 

「簡単です。よく眠ると幸福の感度が上がります。眠りの達人の自分が言うのだから間違いない。まず1日10時間寝るのです。それを1年間続ける。欲張ってあくせくしていた人生観が一変します。すなわち、半分バカになる。それができないと、いつまで経っても《幸せ下手》から抜け出せません」

 

十分に眠ると、面白いアイデアや、愉快な発想がわいてきますよ……とも水木さんはインタビュー記事のなかでおっしゃっていますが、鬼太郎や悪魔くんたちは、夢のなかで生まれたキャラクターだったのでしょうか。

 

*06年3月13日のラジオ沖縄「フレッシュモーニング」で放送。



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基幹作物の思わぬ〈CO2対策〉効果

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さて、共同通信のニュース(06年3月8日付)によりますと……。

 

地球全体の海面が過去100年間でおよそ0・5度上がり、水位も1年に1ミリから2ミリの割合で上昇していることが気象庁のまとめで分かりました。
気象庁は「地球温暖化が影響している」と指摘していて、CO2(二酸化炭素)の排出量が多い状態がこのまま続くと、2100年ごろには海面の水位が現在より15センチから16センチ、上昇すると予測しています。

 

リエさん。……こういう記事を読みますと、CO2問題が身近に感じますね。

 

沖縄では、沖縄電力も、燃料を石炭から、CO2を比較的発生しにくい液化天然ガスにシフトしていますし、京都議定書以来、関心は高まっていると言っていいでしょうね。

 

ところで……。

 

沖縄の基幹作物・サトウキビが、CO2対策に有望だ……という話を聞いたことがありますか?

 

そう投げ掛けますと、「サトウキビの絞りカスであるバガスからエタノールを造って、ガソリン代わりにするんでしょ!」という答えが返ってきそうですが、今朝のハナシは、ちょっと違うんです。

 

実は、サトウキビは、CO2をよく吸ってくれて、CO2の固定能力に優れているのだそうです。

 

琉球大学農学部の川満芳信氏・上野正実氏らが「日本熱帯農業学会」(01年)で発表した資料『サトウキビを利用した地球温暖化抑制バイオ・エコシステム』に、次の一文が載っています。

 

 ……いまのところ、サトウキビがせっかく固定したCO2はバガスの燃料利用や微生物による分解などで再び大気中へ戻っている。そこで、副産物であるバガスを炭化してCO2を永久に固定化する。同時に、このバガス灰を土壌改良材として利用してサトウキビの増産を図り、CO2の固定量をさらに増加させる……

 

 つまり、サトウキビは、砂糖の原料ばかりでなく、CO2対策としても有望なのだそうです。

 

沖縄電力がもし、このアイデアに関心を持ち、コストが見合えば、広大なサトウキビ畑を所有するようになるかも……。世界中の電力会社は、CO2対策で、植樹などにも熱心に取り組んでいますからね。

 

その畑で収穫されたサトウキビは、やはり、同社の関連会社グレイスラムが「南大東島」発で大ヒットを飛ばしている《ラム》=写真参照=の原料になったりして(笑)……。

 

*06年3月8日のラジオ沖縄「フレッシュモーニング」で放送。

 

*『サトウキビを利用した地球温暖化抑制バイオ・エコシステム』については、下記をクリック!
関連リンクはこちら >>> クリック!!



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沖縄版『ダ・ヴィンチ・コード』の面白さ~『琉球王国と倭寇』

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今朝は、琉球・沖縄史関連の新刊書を紹介したいと思います。

 

法政大学・沖縄文化研究所の吉成直樹教授と、文学博士の福寛美氏が共著で発刊した『琉球王国と倭寇~おもろの語る歴史』(森話社)です。

 

この著作の新しいところは、いわゆる「グスク時代」「古琉球」といわれれる琉球王国の成立期に、朝鮮半島~壱岐・対馬~九州西岸~奄美諸島~伊是名・伊平屋島~今帰仁……と結ばれる、知られざる《海の道》があった!という仮説です。

 

その《海の道》によってもたらされたものに、王国成立期の琉球はかなりの影響を受け、基層文化になっていったことを、数々の『おもろ』を通して明らかにしています。

 

とくに「聞得大君」という職が成立する前の《原型の神女》にあたる「あれ」「煽りのやへ」などに光を当てて、彼女たちの文化的なルーツがどこにあり、どのような仕事をしていたかを浮き彫りにしています。

 

その浮き彫りの仕方が鮮やかなんですよ。

 

その時代の海の覇者「倭寇」をキイワードに、カムイ焼・滑石製石鍋・鉄器・瓦・勾玉・左三ツ巴紋・八幡信仰などの状況証拠も提示して、朝鮮半島に連なる《海の道》に点在する女性シャーマンとの共通点が導かれていきます。

 

琉球王国は、日本と中国から大きな影響を受けてきたといわれています。『おもろ』は日本語で記されていますし、久米三十六姓と呼ばれる中国人も根づきましたから実際にその通りです。

 

しかし、この著作は、その常識に対して、琉球王国の文化の底に流れていた《知られざる水脈》を明らかにすることによって、視座を替えようと試みています。

 

例えば、前半で、金達寿という歴史家の指摘を紹介しています。

 

私たちがよく知っている、第一尚氏時代に鋳造された「万国津梁の鐘」の銘文は、次の通りです。

 

 琉球国は南海の勝地にして、三韓(朝鮮)の秀をあつめ、大明(中国)をもって輔車となし、日域(日本)をもって唇歯となす。

 

 改めて読み直してみますと、歴史家が指摘するまでもなく、三韓……朝鮮が最初に記されているんですよ。中国や日本よりも先に。

 

この銘文を素直に解釈してみますと「琉球王国は南海のよい場所にあって、朝鮮の秀でたものをあつめ、中国と日本と非常に深い関係にある」というふうに読めます。

 

まず、朝鮮文化ありき……なんですね。《海の道》というフィルターを通して入ってきた朝鮮文化を中心にして、中国をもって輔車となし、日本をもって唇歯となす。

 

琉球・沖縄史のなかで朝鮮は、朝鮮の奴隷を帰してあげたり、経典をもらったり、南山王ゆかりの者が亡命をしたり、琉球船をつくる技術を教えたり、朝鮮漂流民が記録を残した……などのエピソードが紹介されてきました。しかし、連綿とした文化の流れについては、ほとんど語られてこなかったのではないでしょうか。

 

さらにこの著作では、金丸こと、第二尚氏を築いた尚円の背景には、首里~今帰仁~九州北部~対馬~朝鮮半島を結ぶ《倭寇勢力》があることを指摘し、いわゆる「三山鼎立時代」が本当に存在したかにまで言及しています。

 

当時の東アジアの海域が《倭寇の世界》だったことを踏まえないと、歴史の実像に近づけないかもしれません。

 

実にダイナミックな仮説で、著者が大学の研究者ではなくて、小説家だったら、『ダ・ヴィンチ・コード』のような書き方もできたのでは!……などと私は思いました。

 

そうそう。琉球王家の苗字「尚」については、次のような仮説を展開していました。

 

 尚……という字の上の三つの点を除いた文字は、回……という意味であり、つまり三つの点を勾玉とみなせば、尚……とは、三つの勾玉が回る、すなわち(尚家の家紋である)三巴紋を漢字として表現したものと考えられる……

 

 いかがですか?

 

まだまだ紹介したい事柄が、本の随所に散りばめられています。
歴史ファンには、ぜひお勧めの一冊です。

 

*06年3月7日のラジオ沖縄「フレッシュモーニング」で放送。



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