知られざる「普天間移設」の《腹案》

カテゴリー: フレモニ・ネタ(~07年4月5日)…終了
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さて……。

 

名護市辺野古崎にV字形に滑走路2本を造る防衛庁の修正案に、名護市が《サプライズ》の合意をしたわけですが、その後の中央紙は、水面下で動いていた、普天間飛行場移設をめぐる《腹案》を〈浮上〉させています。

 

まず、《頭越し》に合意を見せつけられた沖縄県の《腹案》です。『朝日新聞』(06年4月9日付)によりますと……(要約)。

 

 

……昨年、辺野古崎案が決まってから、県庁内で打開をはかる「腹案」も練られてきた。その一つが辺野古崎の陸上部分に、ヘリだけが離着陸する「ヘリパッド」を造り、暫定的に普天間のヘリ部隊を移す案。普天間周辺の危険性を除き、騒音や危険性も減らすことができる。もし、ヘリパッドだけにとどめることができれば、施設は格段に小さくなる。
12月で任期切れとなる稲嶺氏自身は進退に一切触れていないが、秋の知事選で稲嶺氏か後継候補がこの案を公約に掲げ、勝てば沖縄の「民意」として確定できる――。県幹部の描くシナリオだ。だが、政府と名護市の修正合意に県は……。

 

 

次は、防衛庁の《腹案》です。

 

合意をみた『2本滑走路案』がデビューする前、滑走路を反時計回りに10度傾ける《修正案》が大きく報道されました。

 

ところが、その後に、『毎日新聞』(同日付)によりますと、なんと、20度傾ける案……も模索していたのでした。(要約)

 

 

……そのため、水面下の交渉で浮上したのが滑走路を20度傾け、南西の飛行ルートを海に出す案。これだと逆に北東方向の「カヌチャリゾート」(記事には実名が載っていましたが放送では伏せました)の真上を通ることに。防衛庁側はリゾート運営会社に接触、「経営を国や名護市と一緒にやる第三セクター方式にしてはどうか」と事実上の買い取りを提案した。運営会社側は前向きな姿勢を示したが、名護市が「陸地の上を飛ぶのは容認できない」と拒否し、「幻の案」に。

 

 

ちなみに、この『毎日新聞』の記事は、『2本滑走路案』というアイデアが生まれた経緯を次のように記しています。

 

 

(額賀防衛庁長官は)防衛施設庁の歓声談合事件の対応に疲れ、眠りについた前夜、シュワブ沿岸部に2本の滑走路が描かれた地図が頭をよぎり、飛び起きたという。

 

 

今後の普天間移設問題は、埋め立て権限を持つ稲嶺知事の決断が焦点です。秋の県知事選の行方を踏まえての決断になることでしょう。

 

*06年4月10日のラジオ沖縄「フレッシュモーニング」で放送。

 

*写真は、カヌチャリゾートから撮影したキャンプシュワブ。クリックすると拡大します。



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続々・軍事評論家が普天間移設問題の《落とし所》を予見

カテゴリー: レポートorエッセー
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軍事評論家・神浦元彰氏による普天間移設問題をめぐる「落とし所」の予見、見事に的中しました。

日刊紙2紙を含めて地元マスコミは、報道を見聞きする限り、昨夜(06年4月7日)の額賀防衛庁長官と島袋名護市長との会談の行方を見通せてはいませんでした。

さて、今後は、地元合意……という足元の激震により、「沿岸案」の埋め立て権限を持つ稲嶺県政がどのような着地を見せるのか。秋の県知事選も視野に入れての態度表明になるでしょう。

*今朝(06年4月8日付)の『琉球新報』



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続・軍事評論家が普天間移設問題の《落とし所》を予見

カテゴリー: レポートorエッセー
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わが『ウチナータイムス』で昨日(06年4月6日)、軍事評論家・神浦元彰氏のレポート「普天間移設問題の《落とし所》」を紹介しました。

 

神浦氏は、私がパーソナリティーを務めてるラジオ沖縄「フレッシュモーニング」の一コーナー『森永卓郎のなるほどニュースネットワーク』で解説者を務めていらっしゃる方でもあります。

 

そして今朝(現在8時半)。『読売新聞』(06年4月7日付)には、「普天間移設、政府が新たな微修正案」という見出しで下記の記事(要約)が……。

 

 

沖縄県の米海兵隊普天間飛行場のキャンプ・シュワブ沿岸部への移設問題で、政府が、米軍機の飛行ルートを変更して名護市の辺野古、豊原、安部3地区の集落や南側の宜野座村上空を回避する新たな微修正案をまとめたことが六日、分かった。

 

当初の政府案の代替施設の場所はほとんど変えず、滑走路の角度などを変える内容と見られる。

 

島袋吉和市長は七日、都内で額賀防衛長官と再会談し、最終決着を図る。稲嶺恵一知事も八日に上京し、額賀長官と会談する方向で調整している。

 

関係者によると、新たな微修正案は、政府側が六日、宜野座村に説明し、内諾を得た。同村は、日米両政府が合意した沿岸案や政府の最初の微修正案では、米軍機が上空を飛行するため、強く反発し、政府にルート変更を要請していた。政府は、こうした要望に最大限配慮したものだ。

 

島袋市長は六日、稲嶺知事や、市議会の与党会派、周辺自治体の首長と相次いで会談し、七日の額賀長官との会談での対応について最終調整した。島袋市長は「いい話が進んでいる。一両日中に決めたい」と周囲に話した。

 

島袋市長から説明を受けた首長らは、移設受け入れを前提に、政府に要望する具体的な経済振興策の検討を開始した。北部市町村会会長の宮城茂・東村長は「額賀、島袋両氏の政治決断で早急に結論が出るだろう。非常にうまくことが進んでいるようだ。もう決裂はない」と語った。

 

 

神浦レポートを読んだ後に『読売』のこの記事を眺めますと、「王手!」という防衛庁サイドの声が聞こえてきそう。

 

しかし、地元紙『琉球新報』『沖縄タイムス』の今朝の紙面は、新《微修正》案で大詰め(決着!)を迎えている気配を伝えていません。

 

『読売』報道と「地元紙」報道の温度差は、何か起因しているのか、今日午後の「額賀(防衛庁長官)・島袋(名護市長)会談」(民主党代表選挙の陰に隠れてしまうかも?)の結果とともに、今後の注目点にしたいと思っています。

 

*写真は、沿岸案予定地(鈴木撮影)。クリックすると拡大します。



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